ポイントは「英語→イメージ」の回路を作ることなんだ!
目次
英語のまま意味を理解するカギは「英語→イメージ」
英語のまま意味を理解できるようになるには、どうすればいいでしょうか?
そのカギとなるのが「英語→イメージ」という回路を作ることです。どういうことか、例を挙げて説明します。
例えば、次のような文章があったらどうしますか?
He is reading a book by the window.
まず「彼は窓際で本を読んでいる」と和訳して、男性が窓のそばで読書をしている風景をイメージするかと思います。つまり、「英語→日本語→イメージ」という3段階で意味を理解すると思います。
英語のまま意味を理解するというのは、和訳する段階をすっ飛ばして「英語から直接イメージできるようにする」ということです。
下に図でまとめておきます。
赤の矢印が日本語を介した英文の理解、水色の矢印が英語のまま意味を理解する流れを表しています。
「そんなのできるの?」と思われた方、試しに、black dogを思い浮かべてください。
思い浮かべましたか?
では、「black dogを黒い犬と和訳しましたか?」
和訳しなくても黒い犬のイメージを思い浮かべた方も多いと思います。
ここで何が言いたいかというと、英語のまま意味を理解するというのは、black dogのような単語や文章を増やしていくというイメージです。
日本語に変換しなくてもいいくらい、英語を落とし込めば日本人でも可能なんです!
英語のまま意味を理解するための勉強法
では、「英語→イメージ」の回路を手に入れるための勉強法について見ていきましょう。
勉強の流れとしては次のようなイメージです。
- 単語・文法をイメージで覚える
- 英語の語順のまま日本語で理解できるようにする
- 英文を読みながら内容をイメージする
いきなり「英語→イメージ」というのは難しいので、まずは英語の語順のまま日本語で理解できるようになるという段階をワンクッション挟んで、段階的にできるようになっていきましょう。
単語・文法をイメージで覚える
英文を英語のまま理解するためには、単語や文法をイメージで覚えるところから始めましょう。
ポイントは、正確な日本語訳が出てくるよりも、大体のイメージがパッと思い浮かぶかという部分が重要です。特に、意味が複数あるような単語は、本質的なイメージを掴んでおく方がいいかと思います。
大体のイメージをパッと思い浮かべられるように、次のように単語を覚えましょう。
- 単語と意味をパッパッと見ていく(1単語あたり1秒くらいで単語と意味を見る)
- 単語だけを見て、すぐに意味が出てくるか確認する
(正確な日本語訳でなくても、「この単語ってこんな感じの意味」というのパッと出ればOK)
この方法のポイントは「単語の大まかな意味をイメージとして捉える」ということです。
英語を「和訳して言語として理解する」のではなくて、「感覚的・イメージとして捉える」という感じを掴むことを意識しましょう。
文法も同様に、イメージを掴んでおくとよいでしょう。
文法をイメージで掴むには、「一億人の英文法」という本がおすすめです。
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英語の語順のまま日本語で理解できるようにする
ある程度単語や文法をイメージで捉えられるようになってきたら、次は英語の語順のまま日本語で理解できるようにする必要があります。
英語の語順のまま日本語で理解できるようにするには、スラッシュリーディングで文章を読んでいくことが重要です。
もしスラッシュリーディングのことを詳しく知りたい方は、下の記事を参考にしてください。
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最初は多少時間がかかっても構いませんが、できるだけ「戻って読み直さない」ということを意識してください。
戻り読みをしないことで、英語の語順でも前から順に意味を理解できるようにしていきましょう。
一読したら、自分の解釈が合っていたか、確認することも忘れずにしておいてください。
この確認作業が、次の「英文を読みながら内容をイメージする」の部分につながってきます。
英文を読みながら内容をイメージする
英語の語順のまま日本語で理解できるようになったら、いよいよ英語とイメージを結びつけていきます。
ここでは、スラッシュリーディングで読んだ文章を使います。
They had been playing soccer for two hours before it suddenly began to rain.
「彼らは突然雨が降り出す前まで2時間サッカーをしていた」という文章ですが、スラッシュリーディングのように「意味のまとまり(=チャンク)」を意識すると
They had been playing soccer / for two hours / before it suddenly began to rain.
「彼らはサッカーをしていた / 2時間 / 突然雨が降り出す前まで」
このような3つの意味のまとまりを、日本語に直さずにスラッシュリーディングで英語の語順のまま意味を理解してください。
今度は、その英文を流し読みしながら、頭の中で内容をイメージするトレーニングをします。
文章を音読しながら、内容をイメージしていきます。
ポイントは「音読のリズムを途切れさせないように内容をイメージする」ことです。
イメージする作業に音読のリズムを合わせるのではなく、あくまでも音読のリズムを保ったままでどれだけ内容をイメージできるかが重要です。
もしCD付きの英文であれば、CDの音声を聞きながら内容をイメージしてみましょう。
音声は自分のイメージする時間に関係なく一定のリズムで発音してくれるので、いいトレーニングになりますよ。
あとは、「スラッシュリーディング→内容のイメージ」という流れで様々な文章に取り組んでみましょう。
英語のまま意味を理解する感覚が落とし込まれて、初見の英文でも英語のまま理解できるようになります。
英語のまま意味を理解するためのポイント
英語のまま意味を理解するための勉強法について見てきました。
ここでは、勉強法の効果を高めるためのポイントをまとめておきます。
きれいな和訳は意識しなくてもいい!
学校の英語では、きれいな和訳を作ることが求められることも少なくないと思います。
もちろん、きれいな和訳を作る力も大切ですが、英語のまま理解するには「きれいな和訳を作ろう」とする意識が邪魔となってしまいます。
スラッシュリーディングをしてみるとわかると思いますが、英語と日本語では語順のルールが明らかに違います。
それを英語から日本語に変換しようとすれば、どうしたって時間はかかってしまいます。
英語のまま意味を理解するトレーニングのときは、「きれいな和訳」という意識は捨てるようにしてください。
最初から100点を目指さない!60点くらいから徐々に
「きれいな和訳」とも関係してくると思いますが、英文を読むとき「正確に意味を理解しなければ・・・」と考える方も少なくないのではないでしょうか?
もちろん、正確に意味を理解できるに越したことはありません。
ただ、英語のまま意味を理解するという難しいことにチャレンジしているので、最初はそこまで肩肘張らずにいきましょう!
最初のうちは、本当に大体の意味が分かればOKです。
分からない単語があったら、読み飛ばしてあとで調べましょう。
「自信ないけど、多分こんな意味かな~」くらいの軽い気持ちでも、最初は大丈夫です。
まずは「英語のまま意味を理解する」感覚がどんなものなのかを掴むことを最優先にしましょう。
スラッシュリーディングで分からない部分があっても、その都度調べて英語力を高めればいいんです。
まずは、60点くらいを目指して、70、80点と少しずつ改善していくようにしましょう。
まとめ
英語のまま意味を理解できるようになると、英文を読むスピードが上がります。
そうなれば、TOEICのリーディング力を伸ばすことにもなりますし、英語の本を読むハードルも下がるかと思います。
英語のまま意味を理解できるようになると、世界を広げられるかもしれません。
ぜひ、チャレンジしてみませんか!
どうすればいいんでしょうか?